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「会社が倒産して、これからの健康保険料はどうなるんだろう……」
「ただでさえ収入が途絶えるのに、毎月の保険料まで重くのしかかってくるのが恐ろしい」
突然の経営破綻を目の当たりにし、これからの家計に強い不安を抱えていませんか。
特に、1歳の幼い娘と妻を抱える身にとって、家族全員の医療費や保険料をどう守るかは、非常に現実的で切実な問題です。
しかし、国や自治体には、倒産や解雇によって職を失った非自発的失業者を徹底的に救済するための、非常に手厚い保険料の軽減措置が用意されています。
今回は、社労士の勉強を通じてこの優遇策を知り、実際に破綻現場で我が家の家計を守る強力な「盾」とした私の経験から、「健康保険の減免制度」の仕組みと、具体的な申請手順を徹底的に解説します。
倒産で辞めたら健康保険はどっち?「任意継続」と「国民健康保険の減免」の判断基準
会社を退職した後の健康保険の選択肢には、大きく分けて「それまでの健康保険を2年間継続する(任意継続)」か「自治体の国民健康保険に切り替える」かの2種類があります。
一般的に、妻や子供といった「扶養家族」がいる場合は、何人扶養に入れても保険料が変わらない「任意継続」の方がお得になるケースが多いと言われています。
国民健康保険は、世帯の加入人数(均等割)が増えるほど保険料が高くなる仕組みだからです。
しかし、会社の倒産や民事再生による「会社都合退職(特定受給資格者)」となった場合は、この常識が180度覆ります。
なぜなら、特定受給資格者には、国民健康保険料が劇的に安くなる「非自発的失業者の軽減制度」が適用されるからです。
これがあるため、扶養家族がいたとしても、任意継続より国民健康保険に切り替えた方が、トータルの保険料負担をはるかに低く抑えられるケースが多々あります。
どちらが安くなるかは、退職前の給与水準や自治体の保険料率によって異なるため、まずは役所の窓口で「軽減制度を適用した場合の国保の保険料」のシミュレーションを出してもらうことが、自衛のための最初のステップです。
給与所得を30%に換算!特定受給資格者だけが使える「非自発的失業者の軽減制度」
では、国民健康保険の「非自発的失業者の軽減制度」とは、具体的にどれほど手厚い制度なのでしょうか。
この制度が適用されると、なんと前年の給与所得を「100分の30(30%)」として、保険料が計算し直されます。
つまり、所得を本来の7割もカットした状態で保険料を算定してもらえるため、実際の支払額が半分以下になるなど、劇的な減額効果が生まれます。
さらに、この軽減は高額療養費などの「所得区分」の判定にも適用されるため、万が一、家族が大きな病気やケガをして病院にかかった場合の窓口負担額も低く抑えられます。
軽減が適用される期間は、「離職日の翌日が含まれる月から、その翌年度末まで」と、最長で約2年間もの長い期間カバーされます。
この強力なセーフティネットの対象となるのは、ハローワークで交付される「雇用保険受給資格者証」の離職理由コードが、特定受給資格者(倒産・解雇など)に該当している人です。
以前の記事「雇用保険の「特定受給資格者」とは?会社都合退職で失業手当を最大限に受け取る条件」を参考に、あなたが正しい会社都合の権利を得ていることを、まずハローワークで確定させましょう。
期限は翌年度末まで。国民年金の「特例免除」も合わせて申請すべき理由
健康保険料の軽減手続きのために役所の窓口を訪れたら、絶対にセットで行ってほしいのが、国民年金の「失業等による特例免除」の申請です。
会社を退職すると、厚生年金から国民年金へと切り替えることになりますが、毎月の年金保険料の支払いも、無職の時期には非常に重い負担となります。
通常、年金保険料の免除申請は、世帯全体の所得を審査されます。
しかし、倒産などの失業を理由とする特例免除の場合、失業した本人の前年所得を「0円」とみなして審査を行ってくれます。
これにより、非常に高い確率で「全額免除」や「一部免除」の承認を勝ち取ることができます。
「年金を免除されたら、将来もらえる年金額が減ってしまうのでは?」と心配するかもしれませんが、全額免除された期間であっても、国庫負担(税金)によって、将来は「保険料を全額納めた場合の2分の1」に相当する年金額が国からきちんと保証されます。
未納のまま放置してしまうと、将来の受給額がゼロになるだけでなく、万が一のときの障害年金なども受け取れなくなるリスクがあります。
手続きは毎年度必要になりますが、ハローワークの離職票や受給資格者証のコピーを持参して、健康保険の窓口と同時に年金窓口でも必ず申請を完了させてください。
1歳の娘のトントン。張り詰めた心を溶かす、小さなてのひら
会社の経営破綻、不透明な資金繰りの暴露、そしてハローワークや役所での小難しい手続きの連続。
「これから我が家の生活はどうなってしまうんだろう」
本部でピリピリとした空気に耐え、退職後は慣れない手続きのために駆けずり回っていた当時の私は、先の見えない不安から精神的に完全に参っていました。
しかし、深夜、静まり返ったリビングで冷たい電卓を叩きながら頭を抱えていた私の足元に、まだ言葉は話せない1歳の娘が、よちよちと近寄ってきました。
そして、私の膝の上に小さな手を置き、トントンと私の手を優しく叩きながら、にこっと笑いかけてくれたのです。
娘のミルクの匂いがする柔らかな温もりに触れた瞬間、私の中で張り詰めていた緊張の糸が、温かくほどけていきました。
「そうだ。会社は潰れてしまったけれど、私にはこの子の健康と、笑顔を守り抜く責任がある。
そのために、使える制度は1ミリも残さず使い倒して、家計を徹底的に守るんだ」
娘の無言のトントンが、私に「絶対に泣き寝入りせず、冷静に制度を使いこなす強さ」を取り戻させてくれました。
以前の記事「「家計の浸水を止めろ!」会社が傾きかけた時に、私が娘と妻のためにこっそり始めた「固定費の見直し」」で解説した固定費の削減、そして今回の健康保険の減免によって、我が家の家計の「浸水」は完璧に止まりました。
守りが固まれば、あとは前を向いて新しい船を探す「攻め」に転じるだけです。
「倒産や経営破綻は不利にならない!本部事務員が教える「履歴書の書き方」と面接の伝え方」を参考に履歴書をアップデートし、転職エージェントに登録して、あなたと大切な家族にふさわしい「新しい職場」を見つけにいきましょう。
制度を味方につけて、生活費の流出を徹底的に抑え込もう
会社の倒産は不条理な災害のようなものですが、そこで働く私たち従業員には、国や自治体が用意した「強力な避難所(軽減・免除制度)」があります。
「よくわからないから」「手続きが面倒だから」と放置して、高い保険料を払い続ける必要はまったくありません。
ハローワークで手に入れた「雇用保険受給資格者証」を武器にして、役所の窓口で堂々と自分の権利を主張してください。
大切な1歳の娘の笑顔、そしてあなた自身の明るい再出発のために。
バックオフィスで培った「段取り力」と「正しい法律知識」を携えて、あなた自身の完璧な生存戦略を完成させていきましょう。