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「働いていた会社が経営破綻してしまった……」
「履歴書にどう書けばいいのだろう? 転職活動で不利になるのかな?」
突然の会社の崩壊に直面し、これからの転職活動に大きな不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
特に、守るべき家族や小さなお子さんがいる場合、そのプレッシャーは計り知れません。
しかし、結論から申し上げます。
経営に携わらない一般の社員であれば、会社の倒産や破綻によって採用が不利になることは絶対にありません。
今回は、1歳の娘を抱えながら沈む船から脱出し、無事に次のステージへ進むことができた私の実体験から、履歴書の正しい書き方と、面接で好印象を与える伝え方のコツをお話しします。
倒産や経営破綻での退職は、あなたの履歴書に「傷」をつけない
「会社の倒産を履歴書に書くと、イメージが悪いのではないか」と職歴をぼかそうとする方がいます。
しかし、職歴を意図的に省略したり、隠したりすることは百害あって一利なしです。
なぜなら、雇用保険の加入記録や、転職先での年末調整の際に提出する「源泉徴収票」によって、前職の存在や退職の事実は必ず後から発覚するからです。
嘘が発覚したときの「信頼の喪失」に比べれば、正直に倒産と書くことのデメリットなど皆無に等しいと言えます。
採用担当者も、会社の経営判断や資金繰りは経営陣の責任であり、一従業員にはどうにもできない不可抗力であることを十分に理解しています。
「会社が倒産した」という事実そのものよりも、その事態にどう向き合い、どう次の行動を起こしたかという主体性こそが評価されるのです。
履歴書の正しい職歴欄の書き方:「一身上の都合」は絶対にNG
履歴書の職歴欄に退職理由を書く際、いつもの癖で「一身上の都合により退職」と書いてはいけません。
「一身上の都合」は、自己都合退職を意味する言葉です。
倒産による退職は、法律上「会社都合退職」となります。
これを自己都合と書いてしまうと、ハローワークでの失業給付の手続きと食い違いが生じるだけでなく、採用担当者に「自分の都合で急に辞めたのかな?」と誤解される原因になります。
履歴書には、以下のように客観的な事実を端的に一行で書きましょう。
【正しい職歴欄の書き方】
- 令和〇年 〇月 株式会社〇〇 入社
- 令和〇年 〇月 会社都合により退職(会社の経営破綻のため)
このように書くことで、採用担当者は「本人の意思ではなく、やむを得ない事情で退職したのだな」と即座に理解でき、書類選考をスムーズに通過することができます。
たとえ数ヶ月しか在籍していない短い期間であっても、この書き方を徹底すれば、期間の短さを突っ込まれることもほとんどなくなります。
面接で「なぜ会社が倒産したのか?」と聞かれた際の上手な伝え方
書類選考を通過し、いざ面接となった際、採用担当者が本当に知りたいのは「倒産した経緯」そのものではありません。
彼らがチェックしているのは、以下の3つのポイントです。
- 事実を客観的に説明できるか: 前職への愚痴や恨み、経営陣への批判ばかりを口にする応募者は「自社に入っても悪口を言うのでは」と敬遠されます。
- 倒産が決まってからどう動いたか: 混乱の中でも冷静に状況を受け止め、すぐに前を向いて動き出した「危機対応力」を見ています。
- 前職の経験をどう活かせるか: 厳しい環境の中でも、自分がどのような役割を果たし、成果を上げてきたかという強みです。
これらを踏まえた、面接でのベストな回答例をご紹介します。
「前職の〇〇会社が経営破綻となり、全社員が会社都合での退職となりました。
突然の事態ではありましたが、私はすぐに気持ちを切り替え、失業給付などの必要な自衛手続きを並行して行いながら、早期に転職活動を開始しました。
前職のバックオフィスでは、限られたリソースの中で業務の効率化に取り組み、〇〇という成果を上げてきました。
どんな逆境にあっても冷静に自分の役割を全たすスキルを、御社でも活かしたいと考えております。」
この伝え方であれば、経営不振というネガティブな出来事を、自身の「行動の早さ」や「危機管理能力」という自己PRに完璧に昇華させることができます。
家族を守るための「再出発」:事務職の強みを活かして新しい一歩を
会社が経営破綻した当時、私の腕の中にはまだ言葉も話さない、1歳の愛おしい娘がいました。
「自分が倒れたら、この小さな命はどうなるんだろう」というプレッシャーで、押し潰されそうになった夜もあります。
しかし、だからこそ私は「心中はしない、すぐに次の行動を起こす」と強く決意することができました。
前回の記事「なにしてるの?」1歳の娘の横で社労士テキストを開き続けた、私の“超すきま時間”勉強法でもお話ししましたが、勉強を続けていた労働法の知識があったからこそ、私は書類を死守し、会社都合退職として冷静に手続きを進めることができました。
倒産という出来事は、あなたのキャリアの終わりではありません。
むしろ、ガバナンスが崩壊した沈む船から、無事に新しい大地へと這い上がるための、人生最大の「チャンス」になり得ます。
事務職(バックオフィス)として培ってきた、数字を冷静に読み解き、先回りして手続きを進める段取り力は、どんな企業でも必ず必要とされる強力な武器です。
大切な家族の笑顔をこれからも守り抜くために。
履歴書に自信を持って「会社都合による退職」と書き、あなたにふさわしい新しい船を探しにいきましょう。